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【日本から戻って来た優秀な実習生】第1回:コア人材
2013/09/09
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【日本から戻って来た優秀な実習生】第1回:コア人材

2007年レ・ミン・フーさんは専門学校を卒業したが、自分に合う仕事が見つからないため、トラシメキシコ派遣機関を通して技能実習生として日本へ行った。

溶接作業中のブイ・ヴァン・クアンさんが日本人技術者並みの技術を持っていると評価されている。

将来のため技術を身につけることと貯金することが目的で日本での3年間技能実習をおこなった。

若い管理者たち

 フーさんは「2010年という契約期間の最終年にサクラソニックの管理者に事務所に呼び出され、「ベトナムに進出する予定ですが、ベトナムに帰って私たちのベトナム法人に勤めたいか」と聞かれました。私はすぐ同意しました。それ以来、技術以外に管理スキルも教えてもらうようになりました。」と述べた。

 2010年、フーさんは帰国して、ベトナムサクラソニックに勤めはじめた。ベトナムでの月給の600万ドン(3万円相当)は日本での月給の3分の1に満たない。フーさんは「友達にもっと給料の良い会社に勤めればいいのにと言われましたが、会社を辞めませんでした。育ててくれた会社を裏切ることと同じだから。そして、勤勉に勤め、向上心を持って勉強精神を持ち続ければ、日本人が認めてくれて、それなりの処遇をくれると思いました。」と話した。数ヶ月後フーさんの努力が認められ、社長に就任し、月給は1800万ドン(9万円相当)になった。フーさんの会社ではゴー・スアン・ナムさんが技術者として働き、他の帰国生2名とも日本での勤務経験がある。

 ホープ(HOPE)というメガネ製造・販売会社(ホーチミン市)の鈴木新一社長がグエン・ティ・ズー副社長について「彼女が日本での研修期間において本社の期待にすべて応えてくれました。私が留守にしている間すべて決定権を持たせます。ズーさんをはじめ日本で研修をさせたベトナム人の皆さんがベトナムに帰ってベトナム法人のコア人材になっています。」と語った。エスハイという日本へ人材の教育及び紹介を専門としてやっている会社を通してズーさんを採用した。事務員として日本で1年間製造技術、管理スキル、日本語などの研修をうける契約を結んだ。「ズーさんは私たちの家族の一員、と言っていいくらいの絶対的な信頼をしている。」と誇らしげに話した。

 現在のズーさんがあるのは、絶えず勉強の日々を過ごしてきたからだった。本社での研修期間では1日12時間以上会社にいて勉強し、会社の要求をいつも満たしていた。会社での技術、日本語だけではなく自分の会社を任せられる人かどうか私生活も見たいと考えた鈴木社長は、ズーさんを鈴木社長の家族と一緒に生活させた。ズーさんは見事にその全ての審査を通り信頼を得た。

重要な位置を担う

 機械加工のシーベスト社(ビンズン省、VSIP工業団地)の田野井純一社長は、現在会社が日本から帰国した技能実習生6人を活用している。その中でド・ヴィン・ティエンさんを「ティエンさんは技術だけではなく、仕事に対する情熱と会社に対する忠実さが素晴らしい。」と褒めた。

 ド・ヴィン・ティエンさんは現在38歳で、田野井社長が上記に述べたように実習生として日本に滞在中、向上心をもち勉強精神の強いティエンさんを会社は高く評価し、ベトナム工場のコア人材になってもらうように教育をした。現在ティエンさんは技術部長として勤務し、月給は1700万ドン(8万5000円相当)。ティエンさんは、給料以外に日本で学んだ技術を活かせる最適な場所なので満足していると話した。ティエンさんのほかにシーベスト社は帰国生に管理者として多くの重要な仕事を任せている。

 ベトナムでの日系企業2000社の中で技能実習制度を通して日本での仕事の経験を経たベトナム人の若者を採用して、重要な役割を任せていることが多くある。

トイチェー新聞2013年9月9日により

トラックの荷物計量器の製造をする田中衡機社(ドンナイ省、ニョンチャックIII工業団地)でも帰国生のブイ・ヴァン・クアンさんが技術部長として働いている。長谷川英利ベトナム田中衡機社長によると、「クアンさんは製造の工程をすべて把握し、日本人技術者並みの技術をもっている。」クアンさんと共にベトナム工場のコア人材になる目的で、現在日本本社において実習を受けているベトナム人実習生が何人もいる。

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