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祝! Kaizen吉田スクール出身の実習生たちが「第22回外国人技能実習生・研修生日本語作文コンクール」で入賞しました。
2014/10/08
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JITCOが毎年開催する「第22回外国人技能実習生・研修生日本語作文コンクール」でKAIZEN吉田スクール出身の実習生たちが入賞しました。

最優秀賞
実習生グエン・スアン・ダイさん 

優良賞
実習生グエン・ゴック・ホアイ・トゥオンさん 
実習生 グエン・レ・キム・ガンさん
実習生ファン・ティ・フイン・チヤーさん

佳作
実習生レ・ティ・モン・トォオンさん

2014年10月03日に行われた授賞式でEsuhai日本連絡事務所代表の河合(右端)とトゥイ(左端)とともに喜びをかみしめるスアン・ダイさん、キム・ガンさん、フイン・チヤーさん、ホアイ・トゥオンさん(右から)

コンクールの実行委員会と受賞者たちの記念写真

Kaizen吉田スクールの卒業生たちの素晴らしい業績は、本人や他のKaizen吉田スクールの卒業生・在校生の名誉であるばかりでなくEsuhai人事部やKaizen吉田スクール教師陣の大きな誇りでもあります。

Esuhai-Kaizen吉田スクールが開催するコンクールでは、実習生のホアイ・トゥオンさんが2013年「先生の日」作文コンクールで最優秀賞、フイン・チヤーさんが2012年「先生の日」作文コンクールで優良賞と2013年3月8日国際婦人デー記念作詞コンクールで佳作を受賞しました。

Esuhai-Kaizen吉田スクールは今回受賞した実習生の皆さんならびにKaizen吉田スクールを卒業した全ての実習生の皆さんがこれからも努力を続け、多くの成果を手にすることを祈っています。

 
 

最優秀賞受賞作品とそれぞれの受賞者たちの感想文を紹介します。

温かな明かり

実習生 グエン スアン ダイ

 

 日本に来てもうすぐ2年が経とうとしています。ぼくは溶接の仕事をしています。この2年間でトラックの部品や建設機械の部品など、さまざまな製品を作りました。その中でも、素晴らしい体験をしたことがあります。

 ぼくが勤めている会社では電線類地中化工事で使われる照明柱を作ります。いろいろな溶接作業の中でも、照明柱の仕事は完成するまで2ヶ月もかかり、とてもたいへんな仕事です。社長から「パイプに穴を開けたところは、ケーブルが傷つかないよう、きれいにサンダーをかけてくださいね。」「溶接ビードをそろえて誰が見てもきれいに見えるよう溶接してくださいね。」と何度も指導を受けながら丁寧に仕上げていきます。作業の時、照明柱は横たわっていて、製品として完成した後、どんなところで、どう使われているのか、まったく知りません。照明柱の完成間近、溶接作業をしていたときです。社長が「どう?ダイさん。自分の作った照明柱を見てみたいかい?」と、声をかけてきました。ぼくはとても嬉しい気持ちになり、社長に頼んで、ぼくの作った照明柱を見に連れていってもらいました。

 それは、東京の真ん中にある商店街に設置されていました。ぼくの想像よりもはるかに大きく立派に立っていました。自分で完成させた照明柱を見た時、ぼくは感動のあまり涙があふれてきました。「ぼくは、すごい仕事をしている!」と、とても誇らしい気持ちになり、溶接職人としての喜びを感じた瞬間でもありました。それと同時に、作業中ぼくに根気よく何度も指導してくれた、社長の気持ちも初めて理解したのです。

 夕方になると、照明柱には明かりが灯され温かな明かりが歩行者の足元を照らし、人々の暮らしの安全のために、たいへん役立っています。

 ぼくは日本に来て、多くの技術を身に付け溶接職人としての喜びを実感することができました。技術だけではありません。製品を最後まで丁寧に、心を込めて仕上げることの大切さも教えていただきました。これはぼくにとって、掛け替えのない大きな財産です。そして今、2年前とは明らかに違う自分がここにいます。

 ぼくの住むベトナムでは、日本のように立派な照明柱は、まだありません。ぼくの溶接技術も日本人の職人さんにくらべたらまだまだ未熟ですが、残りの1年、今よりもさらに技術を高め、東京で見たあの商店街のように温かな明かりをベトナムの街に灯したいと思っています。

 

受賞者の紹介コーナーに飾られた自分の写真の前に立つスアン・ダイさん

いつも心から愛してください

実習生グエン・ゴック・ホアイ・トゥオンさん 

コンクールで優良賞を受賞できてとてもうれしいです。最初は、ただ日本語の練習と実習している会社に対する感謝の言葉を書こうというのが目標でした。私の作文は勉強した簡単な日本語文法を使って訳したシンプルですが心からの気持です。

会社の上司や同僚の皆さんが私の作文を感謝の言葉と受け止めてくれたら、それだけで自分へのご褒美だと思っていました。けれども、思いがけなくコンクールで受賞し、その知らせを受けたときはとてもたくさんのお祝いの言葉をもらいました。会社からも賞状と記念品をいただきました。私はとても幸せです。これからもよく働き、勉強をがんばることで残りの2年という時間を大切にすることを自分に約束しました。

Kaizen吉田スクールの学生の皆さんには日本での生活で大変なことも少しはあるかもしれませんが、いつも元気に自分の立てた目標を忘れたり道を間違えたりしないよう強い精神力と意志をもっていてください。

できれば、いつも良いことをするようにしてください。いつも前向きに考えていてください。いつも心から愛してください――善(良いこと)、家族、仕事、友人や恋人(がいれば)…を愛してください。その愛に強い信念と若者の情熱をプラスすれば絶対に皆さんの3年間は思い出に残る素晴らしい経験となるでしょう!

 

目標を実現するため気持ちを強く持っていて

実習生 グエン・レ・キム・ガン

JITCOの作文コンクールの受賞を知ったときは本当に思いがけず、とてもうれしかったです。夢のようでした。先生や友達、組合の方々、それに会社の皆さんからもたくさんのお祝いの言葉をいただきました。この受賞は私の努力だけではなく大勢の方々の助けやKaizen吉田スクールの先生方の教えがあったおかげです。学校で身につけたことなくして私たちの日本での生活はありませんでした。私が勤務している会社での興味深い経験や新しい友人たち(ベトナム人、日本人それに中国人も)が新たな喜びをくれ、多くのことを教えてくれました。

一生懸命働く皆さんのおかげで会社は私たちにインターネットを使わせてくれるので、勉強や家族との連絡にも便利ですし、新しい友達との出会いもあります。私は、この社会に自分ひとりが存在しているわけではない、何でも自分ひとりでできるわけではないということがわかりました。いろいろな試練や困難を乗り越えるためには、集団の力が必要です。友情が必要です。みんなの協力が必要です。

以前の作文コンクールはテーマが自由でしたが、今年は技能実習の場で体験したことという制約がありました。これはとてもいいテーマだと思います。私たち実習生みんなにとってためになるテーマだと思いました。

受賞はうれしく、大きな励みとなり、日本での3年間の目標を再度自分に意識させてくれました。今の努力はまだ足りません。もっともっと努力する必要があります。いつも近くにいて支えてくれる皆さんに心からの感謝を伝えたいです。ありがとう、そしていつも私の近くにいてくださいね!

最後に、日本に来る準備をしている皆さんに一言メッセージを送ります。皆さん、いつも自分の目標を意識していて、目標を実現するための気持ちを強く持っていてください。私は、残り1年ちょっとの日本滞在で自分の目標をちゃんと実現できるようにがんばっています。

 

Kaizen吉田スクールの先生方に感謝!

実習生 グエン・レ・キム・ガン

 

最初にKaizen吉田スクールの先生方と学生の皆さんにご挨拶いたします。
今言いたいことは、先生方、特に担任してくれたゴック・マイ先生とヤオ・フオン先生への感謝の言葉です。先生方はいつも熱心に教え私たちを支えてくれました。今日の私があるのは先生方の教えのおかげです。

コンクールで優良賞をいただいたことは、日本での3年間の仕事と生活の中で非常に大きな喜びです。学校で勉強していたときから、私はこのコンクールのことを考えていましたし、その夢を実現することができました。

学生の皆さんにはいつも目標や野望を持っていてほしいと思います。そして信念を大事に、絶対に実現させてほしいと思います。作文コンクールでは日本語がすごくよくできなければ受賞はできないと思っていませんか?実は、全然そんなことはありません。この作文コンクールは日本での生活や仕事の中で学んだことについて書くのです。私の作文は工場で働く中であった自分の失敗やつまずきから得た教訓について書きました。まさにそれらの失敗やつまずきが私を人間として成長させてくれました。日本に来たとき、私は「みんなの日本語」の第22課までしか勉強していず、N3級合格を目標にしていました。けれども幸いなことに私には勉強を手伝ってくれる良い友人がいて、私も毎日勉強をがんばりましたので、日本滞在の2年目にはN3級に合格でき、2013年全国外国人技能実習生日本語弁論大会広島大会で努力賞もいただきました。現在はN2級合格を目指してがんばっています。

皆さんも自分の目標を設定できるとよいと思います。毎日継続して努力し、心の中に憧れの火をともし続ければ、必ず成功すると信じています。

 

仕事は熱心に、責任感をもって

実習生レ・ティ・モン・トォオン

今回の作文コンクールに実習生として参加したとき、まさか受賞するとは考えていませんでしたので、送り出し機関の会社の人から知らせがあったときはとても驚きました。私にとっては受賞できるかどうかよりも作文を書きたい気持ちとそれを実現できたことが重要でした。

今またはこれから日本に来て働く皆さんに理解してもらいたいのは、何をするにしても、些細なことであっても重大なことであっても同じように注意深く心を込めて自分の責任で行わなければいけないということです。それができるなら皆さんは意識や考えともにますます

成長すると信じています。

私は内向的な人間で、感情を外に表現するのが少し苦手です。けれども心の中ではいつも自分を支えてくれる先輩たちへの尊敬と感謝の気持ちを持っています。どれだけの言葉であってもこの感謝と尊敬の気持ちは伝えきれません。

皆さん本当にありがとうございます。またこの場をかりて、未来の実習生の皆さんに、日本での仕事と勉強がうまくいくように祈っています。ここでは自分を試し鍛えるのにとてもよい環境です。皆さんが全力でがんばればそれに相応しい成果が自分に返ってきますし、必ず明るい未来が待っていることでしょう。

 
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